スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ジレンマを超えて

私は今までの人生、農業に
慣れ親しんで生きてきたわけではありません。
また、私は農業学校や農学部を出た人間でなければ、
農業に関係した仕事をしていたわけでもありません。

両親は、いや、少なくとも祖父母までは、
農業と全く関係のない職業に
従事していたことを知っています。

高校は普通科を卒業、テストでは理数系は特にだめ。
外国語学部はスペイン・ラテンアメリカ学科というところで
スペイン語とラテンアメリカの地誌、とりわけ
ラテンアメリカの社会について学んできたつもりでした。
卒業後は、短くも銀行に勤めてきました。

農業と言えば、小さい頃、親がちょっと家庭菜園をしたり、
銀行に勤めてた時は何度か有機農業の農家にワークキャンプという
形で参加したり、本当にかじる程度に触れたことがある程度でした。

ようは、今までの人生を振り返ると、私は農業の素人です。





今の私の協力隊活動の職種は村落開発普及員。
農村の開発に関するなんでも屋さんです。

お金をかけずに少しでも暮らしを楽にするために
情報をかき集めたり、工夫したりして普及するのが仕事。



途上国のほとんどの村落は一次産業に従事しています。
海や資源が無ければ、基本的に活動場所は農村です。

実際、バランカも大部分が農村。やはり村落開発できている限り、
農業に関する仕事をするという選択肢は避けたくないものでした。


聞き取り調査などの過程を経て問題点を整理して、解決策を探り、
「ぼかし肥」を調べ、普及しようとしているところまで来ました。


ぼかし肥や土に関して相当調べました。
インターネットで調べ、日本でお世話になった有機農業に従事
されている方にも質問し、ペルーでも農業の専門家の方に伺いました。


それで、プレゼンの形はある程度完成。



でも、私はどうやっても専門家ではありません。
所詮ここ数カ月で得た知識です。


ぼかし肥を作るところまでは
自分で実験がてらやってみてある程度掴めました。

でも、経験知としてあるのはここまで。

どの程度、肥料効果があるのか?
どのくらいの期間、肥料効果があるのか?
どのくらいの量が必要になるのか?
何の野菜・果物に効果的なのか?

これらはネットや本で調べればすぐ出てくるでしょう。
しかしながら、こういった疑問に関して、
私は経験知をもって答えることができない。
経験に裏付けられた自信を持って答えられない。


これは大いなるジレンマです。






でも、それを言い出したら、実はキリがありません。


まず、経験とはどこからが経験なのか。
5年や30年の経験を経ても、
完璧にカバーし切ることができる経験なんて有り得ない。
ましてや環境など条件が異なる中での活動です。
複数の箇所での経験をしている人は中々見当たりません。


それにそもそも青年海外協力隊の「村落開発普及員」
という職種はこういうものなのではないかとも思います。
もっとニーズが絞れているなら、募集条件に
「○年以上の農業経験者」と書かれた「農業」という
職種の人、もしくは専門家が行けばいいわけです。

でも、もっと総合的に地域を見た上でニーズを発掘し、
その上で活動を行ってほしいというのが要請だから
私みたいな専門が無いが(無いからこそ?)、
ちょっとは視野を広く向けて、少しは問題解決のために
工夫しそうな人間が選ばれているのかもしれません。



それから、協力隊は2年間という期間があります。
村落開発普及員という活動範囲が幅広い職種。
2年間の中でニーズを探して対応策を探して
活動に移していかなければなりません。
ある程度「いけるんじゃないか」と思ったら
行動してみるということの方が、
悩んでいるより大切な気がします。
ただ、意識しているのは、その地域をすぐに変えようと思わないこと。
最初はぼかし肥と化学肥料の割合を0:10から
2:8くらいにしてみてくれと言っています。
上手く行けば徐々にぼかしの割合を増やしていけばいい。

「ぼかし肥」自体が上手くいかなかったらって
いうことは今のところそんなに真剣に考えていません。
というのも、今、バランカの人たちの肥料と言えば
化学肥料を使うか、鶏糞を直接まくという方法です。
化学肥料と「ぼかし肥」の比較については
どちらが良いって言うのは一概には言いづらい。
経済的には「ぼかし肥」の方が良いだろうけど
肥効に関して「ぼかし肥」の方が良いとは言い切れない。
対して、鶏糞を直接まくというのは
窒素分過多になりがち(トウモロコシや葉野菜などを除く)、
もしくは焼け肥として植物にとって害になり得ます。
鶏糞を畑に直接まくよりは
(「ぼかし肥」のように)発酵を挟んだ方がよい
ということは、確証に近いものを得ています。
経験知という点においては無いに変わりありませんが、
「糞を発酵させて肥やしに」と小さい頃から
何かしら聞いてきたという「なんちゃって経験知」
からもそうだし、本やネットでも簡単にわかります。
だから、「ぼかし肥」としてはいまいちだったとしても
少なくとも「鶏糞の直接まきの改善」にはなります。



と、先のジレンマもありますが、結局は後半で落ち着きます。



理想や完璧を語ればキリが無い。
でも、理想や完璧を意識しながら、それらに向けて、
現実的に私にできることを行っていくこと。
それが私の仕事なんだと思います。

今回、長くなりました。

最後にバランカの畑と化学肥料を。
アレナレス等 035
蟹 015
化学肥料など 017
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

Re: ジレンマを超えて

すなおくん。

バランカで元気そうでなにより。
なんだか銀行よりも生き生きしているんじゃない?

ぼかし肥が徐々に浸透して
うまくいけばいいね!
経験知ってそうやって積み重ねるものだもんね。
私たちの世界にはそういうフィールドがいっぱいあるんだよね。だから、すなおくんの考えでいいんだと思う。

人工物じゃないんだから
自然なものなんだから
完璧にプレゼン?通りにいかなくっていいんだって。それよりも、何かプレゼンどおりに行かないときに他の選択肢がある方がいいんだし。
take it easy

開発って難しい。
私の会社も今開発されていますが
うちの場合は、いわゆる村民を無視した外部からの強制開発に近いです。

これじゃあ。持続性もないよね。
その前に黙っている私じゃないので・・


専門家でも経験知を積み重ねて
それをいかにうまく活用していくか、だと思います!

Re: ジレンマを超えて

Hola Ernesto,

うちも旅行業の方に連れていかれてて、
私は旅行業の専門じゃないんだよなぁ…。と、思う。
そのジレンマよく分かる。
だけど、ここスチトトに関しては、
だからいつまでたっても素人芸なんだよなぁ…とも思う。
素人に全部やらせるから全部unprofessionalなんだよね。
いつまでたっても次のレベルにいけないよ、これじゃ…と、思う…。
まぁ、しょうがないね!

Re: ジレンマを超えて

ペルーって良いですなあ~

Re: ジレンマを超えて

俺も実家が田舎だからかじった程度はわかるけど、
日本でどんなに経験積んでいてもその土地、作物にあった肥料なんてわからないと思うよ。
どんな専門家でもどういう肥料があっているのか最初は試行錯誤から始まるわけで、知識をそんだけ集めているだけで役に立ってるんじゃないでしょうか?

そもそも日本で難しいことを発展途上国でやっているのだから無理があって当然。
日本の農業、漁業就業者はたった3.4%!食料自給率は40%を切っていてなんで農業を完璧に教えられるか!?なんて。

自分の活動はあまり進展していないので、ernesto氏の活動っぷりに焦りを感じたり。
まあ気長に行きますが…。

Re: ジレンマを超えて

ここ最近、自分の成すべきことについてマジメに悩んでいたので、
Ernestoさんの「理想や完璧を語ればキリがない」「悩む時間より活動」という考え方はなるほどなぁと思いました。

理想を言うだけなら簡単。
動いてなんぼの協力隊ですね。

きちんと調べるだけ調べて、やれることはやって、のErnestoさんの後姿を見習います。(今回は尊敬の意味を込めて敬語で!)

ゆうき。さん

ええ、ええ、銀行よりも断然輝いていますよ。
自分で言うのもなんだけど。

国際協力って難しいよねー。
国際協力に限った話ではないけど。

まあ誰もがうらやむ完璧はあり得ないってことですよ。
妥協して、そんなかで自分の中での最善を尽くす
ってくらいですよね、我々にできることは。

Megmilkさん

でも、専門のレベルを言い出したらキリが無いですよね。
協力隊はなんでもこいってかんじですよね。
相手方も、恐らくいろいろ開発したいって思ってるんですよ。
でも、あれもこれもって手を出すわけにはいかないから
専門外でも何でも取りあえず来てくれてる人にふる。
それはそれで、いいのかもしれません。
我々はできることをやりましょう。

ペルー人さん

ペルーって良いですよ。

nakashimaさん

nakashimaさんに言われると説得力ありますねw
ありがとうございます。
そもそもこれを言い出したら協力隊、
とりわけ村落には応募できないですよね。
出来ることを2年間、やり続けたいと思います。


言葉の点で、私は例外だと思います。
私は逆に言葉のアドバンテージ分、
同期より早くやらねば!!と思っています。

でも焦ってもどうしようもないんで気長に気楽にいきましょう!!

84さん

敬語なんてむずかゆい!!

幸か不幸か協力隊は活動に対して
きちんとした評価がありません。
これは、「少しくらい間違っても
日本政府と締結先は目をつぶるから
自分の道を進みなさい」
というメッセージだと勝手に解釈しています。
動いたもん勝ちですよ~。
プロフィール

Ernesto

Author:Ernesto
――――――――――――

「世界の子供たちに笑顔を」

これが私のライフワーク。

メール:
purosunao#yahoo.co.jp
#を@に変えてください。

ブログランキング・にほんブログ村へ

人気ブログランキングへ

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
5月3日からのカウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。